愛犬を散歩に連れて行って、ふと見ると道端の草をむしゃむしゃ、なんていうことはありませんか? 噛んで遊んでいる場合もあれば、本当に食べていることもあります。

猫はというと、ホームセンターでよく『ネコ草』なる食用の草を売っています。犬や猫は、なぜ、草を食べるのでしょうか。

 

犬、猫にとって『草を食べる』ことの意味

ワンコもニャンコも、主食として草を食べるかというと、違いますよね。つまり、食事ではないということです。では、何のために?

最有力候補

  • 異物を吐き出すため

何か変なものを食べたか、食べすぎたかして胸やけがする時。ニャンコであれば、毛玉がお腹の中に溜まった時。草を食べて、それを吐いてすっきりするという説が有力です。反証もいくつか出てはいますが、これに関しては、思い当たる飼い主さんも多いのではないでしょうか。

次点候補

  • 草に含まれるビタミン、ミネラル、繊維質をとろうとしている
  • 草を食べる感触を楽しんでいる
  • 遊んでいる

 

栄養素に関しては、フードから十分に摂れているはずですので、肉食がメインだったころの、本能的な名残りかもしれません。噛んでいる時の刺激が好き、というのも、ありそうな気がします。犬猫のビニール誤食が多いのは、草をかじるカサカサした感触が似ているから、かも?

 

食べてもいい草、ダメな草

道端でワンコが草をかじりだしたら、あ、コイツ吐くつもりだな、と、ピリッとくる飼い主さんもいるそうです。でも、あまり神経質にならなくても、ワンコは自分で加減できるコが多いので大丈夫です。食べる草は、主にイネ科の細長い葉か、クローバーのような、やわらかくて食べやすいものです。ここで飼い主さんが気をつけた方がいいことは、

 

  • 除草剤その他の農薬がまかれていないか
  • 毒のある草が含まれていないか
  • 草を食べてばかりいないか

 

草を食べること自体は、健康なワンニャンに普通にみられる行動で、特に問題はありません。心配なのは、そこに何かの化学物質がまかれていると、それが害になることです。かじっている草の近くに、たまたま、毒のある植物が生えていて、いっしょに食べてしまうのも危険です。スイセンやスズラン、朝顔などが要注意植物。そして、草ばかり食べている場合、これは悪食の可能性があります。代表的なのは、お腹に寄生虫がいるケースです。あまり食べすぎるようなら、獣医さんに相談しましょう。

 

野菜を食するワンコやニャンコ

いつだったか、「うちのネコはキャベツが好物で盗み食いされます」という話を聞きました。さらに、「なぜか大根がかじられているんです…」と、別の飼い主さん。こちらは、ワンコのしわざだったそうです。ということは、その辺に生えている草とか、ホームセンターで売っている草でなくてもいいのか?と思ったので、実験(ご試食会)。

 

  • 小松菜
  • キャベツ
  • 白菜

 

こんな葉物の切れはしを差し出して、食べる?と聞いてみました。

結果。我が家の猫さまは、白菜がお好きだということがわかりました。小松菜は、ちょっと苦かったようで、鼻にしわを寄せて不機嫌そうな顔をされました。キャベツは、まあ、あればかじるかな、という程度。白菜は次々と催促されるので、さすがに「そんなに食べたらお腹こわすよ!」なんだよ、そっちからよこしたくせに…取り上げて、隠しました。

 

『ネコ草栽培セット』も試してみました。正体は、燕麦やオーツ麦といった、イネ科の植物です。もしゃもしゃ生えたらおもしろいな、と思って、お手軽なセットを買ってきて、蒔いてみました。

結果。芽を出すはじから食べられました。

一気に蒔くのではなく、ちょっとずつ時間をずらして蒔いた方がいいみたいです。そうでないと、育てる楽しみが…

 

細長い葉物がいい、といっても、玉ネギ・長ネギやニラは、ペットにとっては毒になりますので、絶対に与えないでください。また、ほうれん草や春菊など、あくの強いものには、シュウ酸が多く含まれています。結石など、尿路系のトラブルの原因となりますので、こちらもやめておいた方がよいでしょう。春菊は特有の香りがありますから、フンフンと嗅いだだけで去ってゆくワンニャンの方が多いようです。ただ、中には「この香りがいいのよ~」というお好みのワンコやニャンコもいますので、食べられないように収納しておきましょう。

 

まとめ

犬や猫が草を食べる理由は、じっさいはどうなのか、確かなことはわかっていません。嘔吐説は有力ですが、そのためだけにかじっているわけではなさそうです。危険がないかどうかだけ、ちょっと気をつけて、あとは放っておいて大丈夫です。栽培セット、楽しいですよ。