ある日のこと、気持ちよさそうに寝ている愛犬から「すぴー…すぴー…」と聞こえてきて、何だろうと思ったら、鼻クソがぴょこぴょこしていたことがあります。おもしろいので、しばらくそのままにしておきましたが、これが本格的ないびきだったら、ちょっと心配になってしまうところです。
犬がいびきをかくとき
いびきとは、呼吸の時にのどや鼻の奥が空気で振動して、音が出る状態です。眠っている時は、気道を支える筋肉がゆるむので、空気の通り道が狭くなって、音が出やすくなります。
犬のいびきには、いくつか原因があります。例えば、太り気味だったり、ちょっと風邪をひいて鼻がつまっていたり。何かの理由で鼻やのどの粘膜に傷がつくと、いびきをかきやすくなります。一時的なものであれば、そのほとんどは心配いりません。そして、これはよくわからないのですが、犬は緊張するといびきをかくことがある、そうです。
鼻クソすぴすぴのワンコは、これはいびきとは違いますよね、と思いつつ、ちょっと気になって獣医さんに相談したら「ホコリですね。」「…。」ごめんなさい。
いびきをかきやすい『鼻ペチャ』なコたち
人間でいうと、日本人はいびきをかきやすい人種、といわれています。あごが小さく、気道が狭くなりやすい骨格をしているのです。ワンコも同じように、犬種によって、いびきをかきやすいコたちがいます。それが、シーズーやパグ、フレンチブルドックといった『鼻ペチャさん』。鼻が短くてつぶれているため、どうしても、空気の通り道が狭くなりやすいのです。寝ていなくても(!?) 呼吸する時に、いびきのような音が聞こえることがあります。身体の構造が、呼吸する時に音が出やすい状態になっているのです。これは、生まれつき。特に苦しそうでなければ、心配しなくても大丈夫です。
病気のサインかも?気をつけた方がいいいびき
でも、あまりに音が大きかったり、呼吸が苦しそうだったりしたら、改善策を考えてあげた方がいいかもしれません。鼻ペチャさんはいびきをかきやすい、の反対に、鼻が長いワンコがある日突然、いびきをかき始めたら、これはちょっと心配です。また、いくらいびきをかきやすい鼻ペチャさんといっても、いつもより音が大きいいびきをかき始めたら、病気が原因で気道が狭くなっている可能性があります。
- アレルギーや感染症による、呼吸器系の炎症
- 腫瘍
- 心臓や血管の異常で血流が悪くなっている
このような場合は、早めに獣医さんに診察してもらいましょう。ふだんのいびきとどう違うのか、を伝えるのがポイントです。たぶん、ワンコは都合よく病院で寝てはくれないので、ゴゴゴーでもフガフガでも、恥ずかしがらずに再現してください!
また、環境によって、飼い主さん自身にも、してあげられることがあります。
- お部屋を掃除する
- 空気清浄機を置く
- タバコの煙を吸わせない
- 太り過ぎのコはダイエット
空気の通り道を広げることで、犬のいびきは改善されます。
うちのワンコ達も、お掃除してからはそんなに、鼻クソつかなくなりました。本当です!
そして、愛犬がいきなりいびきをかき始めたんです!とびっくりした飼い主さん、ちょっと落ち着いて、ワンコの寝姿を見てください。もしかして、あおむけに寝ていませんか?そんな時は、そっとワンコの体勢を変えてみてください。背中を上に、丸くなるようにして収まるなら、そのいびきは、たまたま姿勢のせいで気道が狭くなっただけです。犬はもともと、あおむけに寝るようには骨格ができていないので、ちょっと押しつぶされてしまったんですね。
…んー、でも、ワンコのあおむけ寝って、かわいいんですよね…苦しそうでなければ、ほっといてみますか。自分でびっくりして、起きることもありますし。
まとめ
愛犬がいびきをかいていたら、呼吸が苦しそうではないか、のどや鼻のまわりにいつもと違った様子がないか、注意して見てあげましょう。病気が原因となっているいびきは、早期発見・早期治療が大切です。一時的なものや、『ふだん通りの』自然ないびきであれば、心配しなくても大丈夫です。